パーキンソン病と姿勢①:日常生活における「姿勢」の重要性


「姿勢」と聞くと、普段あまり意識しない方も多いかもしれません。でも、パーキンソン病の患者さんにとって、姿勢の崩れは大きな問題になります。具体的には、以下のような症状が現れることがあります。

  • 前かがみ(前屈姿勢)
    体が無意識のうちに前のめりになり、転びやすくなる。
  • バランスの崩れ
    小さな揺れや不安定さが出て、歩行が難しくなる。

これらは日常生活での動作に影響を与え、転倒のリスクを高めてしまいます。

パーキンソン病では、脳内のドーパミンが減少することで、運動を調整する能力が低下します。この影響で、姿勢を保つための筋肉のコントロールが難しくなるのです。また、重力に逆らう姿勢を維持するのも一苦労に。

たとえば:

  • 立ち上がるとき:無意識に前かがみになりがち。
  • 歩くとき:足を引きずるような動きになり、体のバランスがさらに崩れる。

姿勢が悪くなると、ただ不便になるだけではありません。以下のような問題も発生します:

  • 転倒リスクの増加
    姿勢が崩れると、転びやすくなり骨折やケガの危険性が高まります。
  • 疲れやすさ
    姿勢が悪いと余計な筋力を使うため、日常生活での動作がどんどん負担になります。
  • 自信の低下
    歩き方や立ち方に不安を感じることで、外出を控えるようになり、結果的に生活の質が下がることも。

日常生活の中で姿勢を意識することは、パーキンソン病患者さんの転倒リスクを減らし、生活の質を向上させる第一歩です。さらに、最近ではAIを活用した姿勢分析やリハビリ支援技術も登場しており、これまで以上に姿勢に注目が集まっています。

次回は、AIによる姿勢分析の技術がどのように活用されているのか、具体的な例をご紹介します。


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